些細なことかもしれませんが…

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あなたは大丈夫?カフェイン依存症。

睡眠時間を削って試験勉強や仕事をこなさなければならないとき、コーヒーやエナジードリンクを目覚ましとして頼っている方も多いのではないでしょうか。

その主要な眠気覚まし成分は、言わずと知れたカフェインです。

カフェインはコーヒーの原料となるコーヒー豆の他にも茶葉やカカオ豆にも含まれ、中枢神経系を興奮させるはたらきがあるために、目と頭が冴えわたるようなあの感覚を人間に与えるのです。

手軽に摂取できて、私たちの体を元気にしてくれる便利なカフェイン。しかしながら、その手軽さが仇となり、知らず知らずのうちに過度のカフェイン摂取を引き起こし私たちの健康を蝕んでしまうこともあるのです。それが「カフェイン中毒」です。

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1.カフェインのとりすぎが引き起こす恐ろしい症状

急性カフェイン中毒の代表的な症状として報告されているのは吐き気、眩暈、意識の低下、ふらつきで、ときには心肺停止のような重篤な状態も引き起こされるといいます。

これらの劇的な症状は、エナジードリンクの一気飲みなどで短時間にカフェインを大量に(200ミリグラムから1000ミリグラム)摂取した場合に起こりやすいとされています。

また、最悪の場合死に至ることさえあり、カフェインの過剰摂取による死亡事故も少なくありません。

急性カフェイン中毒の恐ろしいところは、一般的に体力があり健康状態に問題は少ないとされる20~30歳の若者に多発しているということです。


2.若者たちが陥るゆるやかな中毒、”カフェイン依存症”

若者たちは、疲れたときには休むよりもむしろカフェインで自らの体を無理やり覚醒状態に持っていき、体力の続く限り徹夜で動き続けることを選ぶ傾向があるようです。

中年以上の年代に比べて疲れを感じにくいからこそできる芸当なのでしょうが、この「無理してナンボ」の風潮こそが、若者たちをカフェイン依存症へと誘っているのです。

ぶっ通しで勉強や仕事をして疲れ切ったところにコーヒーやエナジードリンクでカフェインを摂取したらたちまち元気になって集中力を取り戻した、という経験を繰り返すと、自然とカフェインに頼り、常用するようになります。

また、耐性がついて少量の摂取では効果がなくなってくることから、カフェイン自体の持つ依存性も手伝って無意識のうちに摂取量を増やしてしまうようになります。

この過程で、より効率的なカフェイン摂取を求めてカフェイン錠剤を服用し始める若者も多いといいます。

こうなるともう歯止めが効きません。

常にカフェインを摂っていないと頭痛がしたり、イライラしたりするといった離脱症状に苦しめられるようになります。

カフェインは、劇症型の急性中毒だけではなくこのような長く続く慢性的な中毒症状も引き起こしうるのです。

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3.カフェイン中毒の対処法

急性カフェイン中毒には特効薬がありません。

カフェインの血中濃度を減らす対症療法が有効である他、症状が重度だと集中治療室で全身を管理したうえでの胃洗浄や血液透析が行われることもあるようです。

慢性的なカフェイン依存症に至っては、薬物やアルコール依存症に比べて頻度や深刻度が低いことから重視されておらず、明確に病気として扱われてもいません。

それゆえ有効な対処法や治療法に関する情報も現状少ないですが、普段飲んでいるコーヒーの一部をカフェインレスコーヒーに切り替えるなどして少しずつカフェインの摂取量を減らしていく方法が提案されています。

そもそもこれらの中毒症状は、カフェインを自身の許容量以上に摂取してしまうことで引き起こされるのですから、コーヒーやエナジードリンクを何杯も、何本も立て続けに飲まないように心がけることで、カフェイン中毒のリスクは減らせるのではないでしょうか。