料理のアクセントとして使われるスパイス
お菓子類にはよく天然の色素が使われています。
料理にもスパイスとして香りが珍重されることも多いです。
日本にも食材には昔からつかわれているスパイスが多いです。
同時に漢方などでも使われていることもあり、身体には何らかの健康効果があります。
1.「ユズ」の香りはこの厚い表皮に
日本でも栽培される柑橘類は、ウンシュウミカンに代表される生食用のほかに、調味料としての種があります。
その代表的なものが、「ユズ」でこれはミカンの常緑樹で果皮には表面ににあばたのような凹凸があるものです。
「ユズ」の香りはこの厚い表皮に含まれる油脂の成分です。
果肉は酸味が強く生食として適していません。
原産地は中国でも長江上流といわれています。
朝鮮半島を得て日本に渡来してきています。
調味用としての柑橘類の仲間にスダチやカボスなどがあります。
陳皮はウンシュウミカンの皮を乾燥させたもので、マンダリン、サツマなどと呼ばれています。
1年ほど経過したものが、色も濃く良品となることで「陳いものがよい」とされ陳皮と呼ばれます。
ユズの果皮の使い方では、吸い物や酢の物の薬味、マーマレードや菓子類などにも使われることが多いです。
七味唐辛子や五粉香にも配合されて荒涼として加工品、化粧品、石鹸などにも使用されることも多いです。
2.シナモンは芳香と甘みが絡み合った独特の風味
日本ではシナモンは古くから縁日の菓子類にも広く利用されてきたスパイスです。
清涼感をともなうキリリとした芳香と甘みがわずかに絡みあった独特の風味があります。
主成分は桂皮アルデヒドです。
紀元前の時代にはエジプトではミイラを作る防腐剤として使われてきましたが、大航海者たちが命をかけて求めたスパイスのひとつといわれています。
シナモンは、ローレルに似たクスノキ科の常緑樹です。
枝や幹の皮をはぎ取りコルク層を除去して乾燥させて保存されます。
シナモンはパイやドーナッツなどのお菓子に粉末を混ぜるか、まぶすかなどして風味をつけます。
京都で人気の八ツ橋などにも使われています。
紅茶にはシナモンスティックとして風味づけに使います。
シナモンには香りのほかに消化促進の効果も期待できます。
精油に抗菌性があり、防腐作用があるといわれています。
身体には健胃・成長・解熱・鎮痛など漢方の処方にも使われています。
「カシア」といってシナモンによく似ているものもありますが、樹皮を使う部分で製法でも若干の違いがあります。日本では同じ「ニッキ」として取り扱われています。
3.「八角」と呼ばれているスパイスが
ころから果実は樹齢でも6年を過ぎたころから実をつけます。
その後は100年にわたり実をつけるといわれています。
アニスは東南アジア特有のスパイスで、五粉粉に配合されるなど中国料理にはよく使われているスパイスです。
日本には仏教伝来とともに伝わってきて、仏事の香として使われてきました。
アニスやフェンネルに似た香りがするのは、同じアネトールを主成分とするためです。
中国では豚肉や鶏肉を使った料理に用いられ、下味つけや臭み消しなどに用いています。
香料としては菓子類、リキュール、チューインガム、石鹸、歯磨きなどにも利用されています。
砕いて少量ずつ使っていきます。
4.クチナシの実は完熟した果実を黄色素として
クチナシは、5~6月月に純白の花をつけ、11~12月に長卵形の果実をつけます。
クチナシの実は完熟した果実を黄色素として着色に用いられています。
花弁は果実酒の香りづけとして利用します。クチナシの実はよくゼリーの着色料としてもつかわれています。
日本にも自制するアカネ科の低木で、庭木としてもよく植えられています。
名前の由来では、果実が熟しても裂けないことから「口無し」と言われる説があるようです。
利用法としては、着色料に使いますが、乾燥した果実を割って水か熱湯に浸し、着色液を作ってから使います。
クチナシの独特の鮮やかな黄色は、カロチノイド色素のクロシンによるものです。
花は甘く独特の香りがあります。
花弁にはマンニットが含まれてかすかな甘みがあります。
5.まとめ
料理などに使うスパイスは、香りが強い場合には調理の初め頃から加えます。
保存の仕方はガラス瓶などの密閉容器に入れて保存しておくことがおすすめです。
香りをうまく出すには、ホールで購入しそのつどスパイスミルなどを使うことで香りや風味が味わえます。